現役料理人。和食を中心に十数年の調理経験を持つ。日々の仕込みや調理の中で、先人たちが築いた食の知恵に触れるうちに、日本の食の歴史への関心を深める。著作権切れの古典文献を読み解きながら、厨房の実践知と歴史的事実を結びつける独自の視点で食の歴史を発信している。
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料理人にとって、毎日の仕事は「今日の一皿」に集中することだ。しかし、仕込みの手を止めてふと考えることがある。なぜこの食材をこう切るのか。なぜこの温度で火を入れるのか。なぜこの調味料をこの順番で加えるのか。
その「なぜ」を遡っていくと、必ず歴史に辿り着く。江戸時代の料理人が試行錯誤した出汁の引き方。戦国時代の武将が命を繋いだ保存食の工夫。平安時代の宮中で磨かれた盛り付けの美学。現代の厨房で当たり前のように行っている技法の多くは、数百年の歴史を持っている。
食考は、そうした歴史の中に眠る「料理の理由」を掘り起こし、現代の料理人の言葉で語り直すメディアだ。
食の歴史を語る書籍やメディアは数多くある。しかし、実際に包丁を握り、火を操り、素材の変化を五感で感じている料理人だからこそ見える視点がある。
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